2015年5月17日日曜日

理系難関大学受験用の数学参考書

良い参考書を使って数学を勉強しましょう。

大学受験数学・フォーカスゴールドなどの網羅系参考書

(引用開始)
 大学受験に向けて数学の勉強をするとき、網羅系参考書は何を使えばいいのでしょうか。
私としては、フォーカスゴールドがお勧めです。


(中略)
万人に支持される参考書はなかなかありません。ある人にとってとても良いものは、別の人にとってあまり役に立たなかったりします。
 そうしたことも踏まえつつ、私がお勧めする網羅系参考書はフォーカスゴールドです。


 これは教科書を出版している啓林館が作っている参考書です。
 フォーカスシリーズには、フォーカスゴールドとフォーカスアップがあります。
 フォーカスゴールドは中堅私大理系対策や国立大学理系の二次試験対策から使えます。上はどこまで使えるかというと、東大理系まで使えます。
 有名進学校である灘高もフォーカスゴールドを使っていると聞きましたし、最難関の大学理系学部をめざすならフォーカスゴールドです。
 地方の国立大理系学部をめざすならば、フォーカスゴールドの例題と類題のみを解けばいいです。最難関大の理系学部や文系学部なら発展問題に挑戦していくのがよいです。
(中略)
 フォーカスゴールドは本屋さんでは販売していませんが、どの本屋さんからも、注文して取り寄せて購入することができます。分厚い別冊解答もついてきます。
私はネット通販のアマゾンに注文して購入しましたが、数学1A新課程、数学2B新課程、数3新課程ともに別冊解答と小冊子の公式集がついていました。

(引用おわり) 

「フォーカスゴールド」は、水野の数学参考書レビューの評価も高い。
(良い点)

 「基本事項のまとめにも副文が入るといった丁寧さがまず目を引く。」
(問題点)

 「巻末は(本シリーズのウリでもあるだろうから)我が道を行く内容でも構わないのかも知れないが、一般の受験生にはまったく歯が立たない内容がこれだけあると精神衛生上良くないし、
学校採用だから「持たせる」以上質問を受ける場面も多々あるわけで、全指導者が質問に対応できるかということ自体がプレッシャーになって採択できない学校も出てくるのではないかと少々思いやられてしまう。」

(当ブログのコメント)
 フォーカスゴールドの良さは、その説明のていねいさ、易しく噛み砕いて説明してくれている点にあると思います。難しい問題は入試問題を紹介する中で避けては通れない事ですし、、、
 フォーカスゴールドは、その説明の丁寧さゆえに、「難しい問題も存在することを隠さない」親切な参考書であると、好意的に解釈したいと思います。

ここをクリックして、出版社による「フォーカスゴールド」の位置付けの説明を見てください

 ただし、高校生が微分積分を学ぶのに適切な本は、高校生用の参考書では無く、大学1年生向けの参考書:例えば:「やさしく学べる微分積分」(石村園子) ¥2000円 などだと思います。その本は、微分積分を初めて学ぶ高校生にとっても、内容がわかり易くて、しかも正確であって良いと思います。その本の36ページから45ページまで勉強するだけで、微分の必須知識が学べます。

 また、高校の教科書から教わる連続関数の定義が間違っているので高校生の微分積分の知識が混乱しています。連続関数の概念は微分積分の命綱になっている重要な知識ですので、理系難関大学をめざすには、混乱した知識のままでは受験に不利と思います。連続関数について、しっかりした知識を得るために、参考書として、大学1年生が微分積分を無駄なく学べるよう工夫がこらされている参考書:小平邦彦「[軽装版]解析入門Ⅰ」をお勧めします。その本の80ページから88ページまで親切丁寧に連続関数を説明していますので、是非、そのページだけでも一読する事をお勧めします。

 高校生は、成人に成長する最終段階にいます。自ら研究して数学の独自分野を開拓する高校生もいると思います。高校生は数学の参考書を高校生向けの本に限定するこだわりは捨て、大学生向けの参考書も、自分に合っていると思えばどんどん吸収していく事が望ましいと考えます。

(参考)
数学オリンピックについて思うこと・その2
 数学オリンピックに関しては、まだまだ、数学者についての楽しい思い出がある。
 その人も、後に著名な数学者となった人だったが、当時は大学生だった。彼は、中学生のときから数学で名をとどろかせており、噂では、まだ日本が参加していなかった頃に、秋山仁さんに「君が出てくれるなら、数学オリンピック選手団を組織するよ」といわしめたそうだ。しかし、「興味がありません」と断ったそうで、それだけですでにカッコイイ。
 ある日、ぼくを含む数人が、塾で待機して、リアルタイムでファックスで送られてくる数学オリンピックの問題を解き合っていた。その中にその数学者卵くんもいたのだ。彼には当然、最難問をまかせた。それは今手元に資料がないので、ちゃんと書けないが、ものすごい数の整数の等差数列を辺の長さにする多角形が存在するかどうかを問う問題であった。さすがの彼も、小一時間考えてとっかかりが掴めず、空腹だったこともあって、諦めたのだ。そして、みんなに挨拶をして、教室を出ていった。それを見送ったぼくらは、「さすがの彼でも簡単には解けないだね」と、ちょっとほっとした気分に浸ろうとした。その矢先、突如、彼が部屋に戻ってきたのだ。「部屋を出た瞬間にわかりましたよ」と彼はのたまった。つまり、紙も鉛筆もなしで、頭の中で閃きがきた、ということなのだ。そして、「複素平面を使えばいいんですよ」といって、ちゃちゃっと簡単な計算をしてみせてくれた。ぼくらはただただ、あんぐりと口を開けて、彼の解法を眺めた。それはとても奇抜な解法だったが、まさにそれが正解だった。


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