2013年11月10日日曜日

図形問題の先行検算方法



計算ミスの減らし方
のサイトがとても参考になります。
そのサイトが推薦している計算の概算方法は、以下のように応用して使います。

計算ミスを減らしたい

<計算の仕方を見直す方法>
・桁数を調節する
・概算でおおよその数値を求めておく
・積極的に約分する
・キリの良いもの、やり易いものから計算する
・計算の省略をしない
・可能な限りスペースを使う


 計算ミスの減らし方
 <概算でおおよその数値を求めておく>
例えば、
19.8 × 0.49 × 50 × 0.98 = ?

のような計算をするとき、ちゃんと計算する前に
おおよその答えを求めます。本当におおよそザックリでOKです。
「19.8」はほぼ「20」、「0.49」はほぼ「0.5」みたいな感じ。
よって大体、
20 × 0.5 × 50 × 1 = 500

そして最初の計算の答えは、おおよそ500に近い値と分かります。
これで普通に計算して、
90とか、2500とかいう大きくかけ離れた値となれば、
それは誤りで計算ミスをしていると分かります。

ちなみに正確な値は「475.398」です。

 この手法を発展させた方法として、以下で説明する、
図形問題の先行検算手法があります。

「図形問題の先行検算方法」
 この「先行検算方法」は、数ⅠAの【大問3】で使ってください。


この問題を解くために、先ず、以下の図を描きます。
図を描いたら、先ずAPを計算する前に、先行検算として
①: APを概算して、
AP≒3
くらいに、APの値の見当をつけます。APの計算結果はこの値に近くなければなりません。
そして、APを暗算して√10を得ました。
この値は3に近いので、検算結果は○(良好)です。

(この先行検算をすることにより、図形の長さを2倍や2分の1に間違えるミスを防止できます)

次に、先行検算として、
②: ODを概算して、
OD≒2くらいに、ODの値の見当をつけます。ODの計算結果はこの値に近くなければなりません。

ODの計算結果は2に近いので、検算結果は○(良好)です。

次に、先行検算として、
③: cos(2θ)を概算して、
cos(2θ)≒1くらいに値の見当をつけます。計算結果はこの値に近くなければなりません。

cos(2θ)の計算結果は1に近いので、検算結果は○(良好)です。

ACの長さは、以下のように計算できます。

 ここで、この図形の直角三角形の辺の長さがわかりましたが。
その値が分数であらわされているので複雑な値です。
 複雑な数値を扱うと計算の見通しを悪くして計算ミスを発生するおそれがあります。
 計算の見通しを良くするため、パラメータaを単位にして図形の長さをあらわすように、もう1つの図(以下の図)を描きます。

次に、△ABCの面積Sを計算します。

次に、先行検算として、
④: △ABCの内接円の半径rを概算して、
r≒3aより少し(α)小さい値に見当をつけます。計算結果はこの値に近くなければなりません。

rは3aより少し(α)小さい値になりましたので、検算結果は○(良好)です。
次に、問題が増えたので、更に新しい図(下の図)を描きます。
この図を使って、先ずQRをパラメータaを単位にして計算します。

QR=4aですので、円Qの半径2aと円Rの半径2aの和です。
すなわち、円Qと円Rは外接します。

次に、先行検算として、
⑤: AQの長さを概算して、
AQ≒6aに見当をつけます。計算結果はこの値に近くなければなりません。

次に、先行検算として、
⑥: PQの長さを概算して、
PQ≒aに見当をつけます。計算結果はこの値に近くなければなりません。

(解答おわり)

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